重症筋無力症過去問まとめ【薬剤師国家試験】

過去13年で7回出題されています。
加えて重症筋無力症は1度暗記すれば、すぐ得点源になるのでこの記事で暗記しちゃいましょう!
110回 問60
重症筋無力症で認められる症状はどれか。1つ選べ。
1 突発性発熱
2 前向性健忘
3 聴覚障害
4 振戦
5 構音障害
- 解説・解説
-
答え:5
初期症状は眼筋型の症状が見られる。
※構音障害:言葉がはっきり話せなくなる症状。
⇒筋肉の障害で引き起こされると考えれば覚えやすい。
109回 問56
神経筋接合部のアセチルコリン受容体に対する自己抗体が産生されることにより、筋力低下をきたす自己免疫疾患はどれか。1つ選べ。
1 イートン・ランバート症候群
2 重症筋無力症
3 ギラン・バレー症候群
4 進行性筋ジストロフィー
5 筋萎縮性側索硬化症
- 解説・解説
-
答え:2
眼筋型の約50%、全身型の約80%で抗アセチルコリン受容体抗体陽性であり、特異度はほぼ100%である。
抗アセチルコリン受容体抗体陰性例では、筋特異的チロシンキナーゼ(MuSK)などに対する自己抗体が陽性になることがある。
陰性例の約70%で抗MuSK抗体陽性であり、クリーゼなどの重症が多い。
107回 問58
重症筋無力症の初発症状として、最も頻度が高いのはどれか。1つ選べ。
1 手指の振戦
2 嚥下障害
3 四肢の麻痺
4 眼瞼下垂
5 発熱
- 解説・解説
-
答え:4
103回 問65
重症筋無力症に関する記述のうち、誤っているのはどれか。1つ選べ。
1 アセチルコリンに対する自己抗体が産生される。
2 20代から40代の女性に好発する。
3 筋力低下に日内変動がある。
4 副腎皮質ステロイド薬による治療が行われる。
5 重症例では、呼吸筋麻痺を起こす。
- 解説・解説
-
答え:1
アセチルコリンではなくアセチルコリン受容体抗体。
4
⇒ステロイドを用いる理由はアセチルコリン受容体抗体の産生を防ぐため。
97回 問332
42歳男性。重症筋無力症に対して、以下の薬剤が処方された。重大な副作用の典型的な初期症状はどれか。2つ選べ。

1 排尿困難
2 便秘
3 発汗
4 頻脈
5 縮瞳
- 解説・解説
-
答え:3と5
ジスチグミンによりムスカリン作用が起こるので
- 気道分泌過多
- 気管支収縮
- 悪心・嘔吐
- 縮瞳
- 発汗
などが起こる。
発汗が起こる機序はエクリン汗腺にあるムスカリン受容体に結合することで起こる。
重症筋無力症まとめ
初期症状は眼筋型の症状が見られる。
※構音障害:言葉がはっきり話せなくなる症状。
⇒筋肉の障害で引き起こされると考えれば覚えやすい。
眼筋型の約50%、全身型の約80%で抗アセチルコリン受容体抗体陽性であり、特異度はほぼ100%である。
抗アセチルコリン受容体抗体陰性例では、筋特異的チロシンキナーゼ(MuSK)などに対する自己抗体が陽性になることがある。
陰性例の約70%で抗MuSK抗体陽性であり、クリーゼなどの重症が多い。
今回参考にした書籍↓

病気がみえるは薬学生も買った方が良い!
薬→病気の理解よりも
病気→薬の理解の方が病態の知識が付きやすいよ!