CYP2J2まとめ
XでCYP2J2の存在を知ったので、調べてまとめました。
【復習】CYPの名前の付け方
まずはCYPの命名法について復習。

因みにCYP450の「450」は還元状態で一酸化炭素と結合して450nmに吸収極大を示す色素というのが名前の由来。
CYPはアミノ酸配列の相同性に基づいて分類され、
- 40%以上相同のものをファミリー
- 55%以上相同のものをサブファミリー
として分類される。
実際に104回,98回で問われていた。


CYP2J2まとめ
以下の内容は
心血管で発現し機能維持に関与 阻害による心血管障害に注意:日経DI
を参考に作成しています。
肝臓での発現量はわずか1%
CYP2J群のうち、ヒトで主に発現しているのはCYP2J2。
CYP2J2の肝での発現量は肝総CYP量の約1%と極めて少なく、その他の様々な組織(心臓、血管内皮、小腸、肺、腎臓、脳、膵臓、骨格筋など)で認められる。
特に心臓や血管組織(血管内皮細胞、冠動脈、大動脈、静脈瘤など)で強く発現することが示されている。
要は
- 肝臓以外の臓器で発現している。
- 特に心臓や血管組織での発言量が多い。
CYP2J2の遺伝子多型
CYP2J2には遺伝子多型(CYP2J2*7)が存在し、
日本人の6.2%に認められることも報告されている。海外では、CYP2J2*7を持つ患者でCYP2J2の発現が低下しており、
それにより心血管障害発症・進展リスクが高まる可能性が示唆されている。
こう考えるとCYP2J2の頻度は決して低くはないと言える。
基質薬物
- アラキドン酸
- アミオダロン
- エバスチン
- エペリゾン
- シクロスポリン
- リオシグアト
- リバーロキサバン
- リトナビル
- ナブメトン
これらは初回通過効果を受けやすい薬剤が多い。
↓40mnkさんの投稿も参考にしました。
阻害剤
- ダナゾール
- テルミサルタン
が知られている。
【症例】エバスチンとテルミサルタンの併用
Aさんは高血圧症のため5年前からミカルディス(一般名テルミサルタン)を服用しているが、今回、初めて花粉症を発症したためエバステル(エバスチン)が追加された。
エバスチンの代謝の過程で、活性代謝物(カレバスチン)の生成には主に小腸CYP2J2が関与している。
テルミサルタンはCYP2J2の特異的な阻害薬であることから、両者を併用するとカレバスチンへの代謝が抑制され、エバスチンの作用が減弱する可能性がある。
薬剤師は処方通りに交付し、経過を観察することにした。2週間後、Aさんの花粉症は改善していた。
その後1カ月間の服用を経て花粉症のシーズンが終わり、エバスチンは中止となった。
要約すると
テルミサルタンはエバスチンの代謝活性化を阻害する。
⇒両剤の併用でエバスチンの効果減弱の可能性がある。
図にするとこんな感じ。

CYP2J2は未だ国試に出ていないので今後に注目
今後CYP2J2についての出題には注目したい所です。
先程の「テルミサルタンとエバスチンの併用」はすごい試験に出しやすそうな話題です。


