モルヒネの副作用・代替薬【薬剤師国家試験105回問302,303】
hachi
Hachi薬
10歳女児。体重34kg。昨夜より咽頭痛がひどかったため、母親が小児科を受診させ、以下の処方箋をかかりつけの保険薬局へ持参した。
処方箋を受け取った薬剤師が薬剤服用歴とお薬手帳で現在服用中の薬剤を確認したところ、以下の①~⑤であった。
問206
現在服用中の薬剤のうち、セフジニル細粒との相互作用が問題となるのはどれか。1つ選べ。
1 バルプロ酸Na徐放顆粒
2 ビフィズス菌微粒
3 溶性ピロリン酸第二鉄シロップ
4 プランルカストシロップ用
5 フェキソフェナジン塩酸塩シロップ用
答え:3
鉄はセフジニルの吸収量が約10分の1になるので併用時は2時間以上空ける。
機序は、セフジニルが金属イオンとキレートしやすいから。
(下図)
セフジニルと金属含有医薬品併用時の注意点は以下の通り。
また、フェキソフェナジンも金属イオンと相互作用があるので、こちらも確認しておこう。
また、抗生物質ではキノロン系やテトラサイクリン系薬剤も金属イオンとの相互作用があることが知られている。
詳しくは「抗菌薬と相互作用」を参考にして下さい。
問207
セフジニルに関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
1 セフェム系抗生物質である。
2 細菌の細胞壁生合成に関わる酵素をアルキル化することで作用を示す。
3 β-ラクタマーゼによって、aの位置で加水分解される。
4 オキシムはZ配置である。
5 アミノイミダゾリル基をもつ。
答え:1と4
1 下図参照。
2
⇒アルキル化ではなくアシル化。
3 下図参照。
4 下図参照。
5 アミノイミダゾール基ではなくアミノチアゾール基をもつ。
ここは官能基を知らなくても、硫黄があるから「チオ」「チア」という名前が官能基に付くと予測が立つので考えれば解ける部分。