実践問題
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日焼け止め過敏症とNSAIDs【薬剤師国家試験102回問202】

hachi
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問202 (実務)

25歳女性。テニスで上腕部の筋肉痛を自覚し、これに効く消炎鎮痛薬の貼付剤を購入する目的で薬局を訪れた。応対した薬剤師はこの女性から以下の4つの情報を聴取した。

・喘息の既往はない。
・現在、妊娠はしていない。
・貼付剤で皮膚がかぶれたことはない。
・以前に日焼け止め剤を使用して過敏症を発症したことがある。

薬局で購入できる貼付剤の成分のうち、この女性に推奨すべきでないのはどれ
か。 1つ選べ

1 ケトプロフェン

2  ロキソプロフェンナトリウム水和物

3 インドメタシン

4 フルルビプロフェン

5 フェルビナク

Q
解答・解説

答えは1。

前提知識

日焼け止め成分の内、
オキシベンゾンやオクトクリレンなどの紫外線吸収剤が過敏症を起こし易いと言われている。

これらの物質は長い共役系を持っていることが特徴。

問題文の「日焼け止めを使用して過敏症を起こした」
⇒長い共役系構造を持つ物質は避けた方が良いことが分かる。

ケトプロフェンも紫外線吸収剤同様、長い共役系を持つので光線過敏症を引き起こす可能性があるため、今回は避けるのが望ましい。

因みにケトプロフェンと紫外線吸収剤の共通構造はベンゾフェノンと言われ、光線過敏症の理解に重要な構造なので覚えてこう。

ベンゾフェノンの構造

ベンゾフェノン構造と光線過敏症の関係は図の通り。

詳しくは

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ハチ
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薬剤師
106回薬剤師国家試験現役合格
大学2年の時に化学を挫折しそうになるも、2年間化学漬けの日々を送り大逆転。
⇒CBT~国試まで化学は殆ど勉強しなくてもOKな状態になった。
⇒国試模試で化学単体で2万人中23位に。
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